第4章 垂直統合と垂直的制限

はじめに

 (前回の書き込みは不評だったので、今回はコンパクトにまとめてみました。)

 こんにちは。第4章後半部分の報告を担当させて頂く、寺です。私の報告では、前回と同じように、

  • 何がポイントなのか

ということに的を絞って教科書の解説を行おうと思っています。また、ちょっと引っかかるような語句の意味なども私なりに調べてこようと思っています。

2 垂直支配

  • 垂直支配とは、メーカーが流通企業に対して行う、様々な制限のことです。

 例えば、垂直支配には、再販価格維持、テリトリー制限、抱合せ販売、専売店制などがあります。なお、垂直支配は、垂直的制限という言葉と同じような意味のようです。

 再販価格維持とは、製品を消費者へ販売する場合の価格を拘束することです。テリトリー制限とは、販売する地域を限定することです。抱合せ販売とは、複数の商品をセットでなければ販売しないことです。専売店制とは、自己の競争者と取引をしないことを条件に取引に応ずることです。

 教科書の77ページの真ん中からは、垂直支配の利点(経済全体の利益を高める可能性)について記述されているようです。垂直支配の利点は、大きく分けて二つあるようです。一つ目は、機会主義的な行動の抑制に役立つということです。二つ目は、部門間の外部性の解決などに役立つということです。

 教科書の79ページの真ん中には、垂直支配の欠点(経済全体の利益と必ずしも一致しない場合)について記述されているようです。

3 二重限界性と垂直的な外部性

 教科書79ページの下からは、「二重限界性」という用語についての解説がなされているようです。

  • 二重限界性とは、製造企業が卸売価格を生産の限界費用より高く設定し、かつ流通企業もその小売価格をその限界費用より高く設定するために生ずる非効率性のことを言います。

 教科書の80ページの真ん中からは、二重限界性を防ぐための方法について述べられています。例えば二部料金制を使用することがその方法の一つであるようです。(寺5/24)

 演習問題

 第4章の演習問題は設問3以外は答えの文章を読めば大体納得できると思います。設問3については、詳細な解説を用意しましたので、それをゼミの時間に黒板に書いて説明しようと思っています。教科書の47ページと48ページが設問3を解くための鍵となります。また、メーカーと流通業者と消費者との間の需給関係を整理してみることも大切だと思います。 (寺6/5)

質問その他

  • あまりスマートにまとめすぎましたか?もう少し分量が多いほうがよいのでしょうか?(寺6/2)
  • 今日報告だったか。間に合わないだろうが、一応。P76に「裁定」って言葉が出てくるけど、太字ではないが重要なのでcheck。あとは新聞・書籍・CDなどの価格制度についても見ておいた方がいいかな。しかし、誰も書き込みしないな。ゼミ生はなるべく質問書くように。(鈴木 6/12)
  • 「裁定」は、三省堂の『現代国語辞典』によれば、「事柄の良し悪しを上の立場にある者が決めること」という意味です。しかしここの文脈では、「安いところから買って転売すること」とか、「品質に対する価格の妥当性を判断すること」とかそういった意味で用いられているようです。教科書の52ページの19行目にもありますが、消費者グループ同士が自由に取引できてしまうと、せっかく価格差別をしようとしても失敗してしまうということがポイントなのだと思います。因みに、教科書81ページの設問2の問題もこの話と関連しているようです。(寺6/19)

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Last-modified: 2011-11-11 (金) 16:23:31 (4547d)

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