TeXとは †
簡単に言うと論文や本をきれいに書くための組版ソフト。特に数式の入った文書を綺麗に作成したいときはこれが最良。
TeXのインストール(Windows用) †
1-1. W32TeXの場合 †
日本語用。更新は楽だが、パッケージ追加は手動。Ghostscript, GSviewも自動で入る。
以下のソフトで一通り入る。ダウンロードに失敗してパッケージが全部入らない場合には、ダウンロード先を変更してやり直す。
1-2. TeXLiveの場合 †
日本語専用ではない。インストールもパッケージ追加も楽(jecon.bst等は手動で)。Ghostscriptは入っているが、GSviewは入らない(が別にいらないと思う)。
Acquiring TeX Live as an ISO imageのdownload from a nearby CTAN mirrorをクリックして、「texlive・・・.iso」をダウンロードする(2018年6月現在、texlive2018-20180414.iso)。DVDのイメージファイルなので、焼くか仮想DVDドライブ(Windows8以降ならダブルクリックで見られるはず)で開く。中にある「install-tl-windows.bat」をダブルクリックすると、インストールが始まる。
スタイルファイル等のパッケージ管理はコマンドラインで「tlmgr」を使う(使い方は例えばここ参照)か、「TeX Live Manager」で行う。TeX Live ManagerはtlmgrのGUIだが、環境によってはPerlがどうしたとかエラーが出るので、その時は直接tlmgrで。
2. インストール後 †
以下を「texcompile.bat」等のファイル名で適当な場所に保存して、ショートカットを'SendTo?'フォルダ(「ファイル名を指定して実行」(Windows10ならスタートボタンを右クリックから)で「shell:sendto」と入れると出てくる)に入れておくと「送る」メニューからコンパイルしてPDF変換までできる。
%~d1
cd %~dp1
platex -guess-input-enc %~n1
pbibtex -kanji=utf8 %~n1
if ERRORLEVEL 1 goto TOBU
:TOBU
platex -guess-input-enc %~n1 && platex -guess-input-enc %~n1 && dvipdfmx %~n1
3. インストールできたか確認 †
次の文をテキストエディタ(メモ帳など)で作って「test.tex」というファイル名で保存する。
\documentclass{jarticle}
\begin{document}
ただいまテスト中。
\TeX
\end{document}
test.texを右クリックでtexcompileに送ると、コンパイル(tex→dvi→pdf)され、test.pdfが出来上がる。PDFを開いて「ただいまテスト中。」と表示されればOK。
追加インストール*1 †
自分で追加してもっと便利に。
参考文献出力のカスタマイズ(jecon.bst) †
経済学論文用にカスタマイズされたもの。
下線を引く(udline.sty, ulinej.sty) †
2行以上にまたがる場合には、udline.styを使うと便利。「\usepackage{udline}」を入れて「\Eul{中身}」(英文の場合)とする。
左右のインデントを調整する(indent.sty) †
参考文献を並べ替える(citesort.sty) †
図の貼り付け †
別項目にまとめた。
Tips †
こちらは追加インストール不要な部分について。
目次の作成 †
目次を入れたい場所に、次の命令を書く。
\tableofcontents
本文関係 †
- 文中にリンクを張りたい
hyperrefを使う。プリアンブルに以下を追加。
\usepackage[dvipdfm,pdfnewwindow=true,draft=false]{hyperref}
\usepackage{atbegshi}
\AtBeginShipoutFirst{\special{pdf:tounicode 90ms-RKSJ-UCS2}}
\AtBeginDvi{\special{pdf:tounicode 90ms-RKSJ-UCS2}}
その後、リンクを張りたい箇所を次のように記述。
\href{リンク先}{リンク元の文字}
例えば、
\href{http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/siryou/sy_new.htm}{財務省HP}
最後にdvipdfmを実行。出来上がるpdfファイルと同じフォルダ内にある別のpdfファイルにもリンクを張ることが出来る。
表の作成 †
別項目にまとめた。
キャプション †
キャプション内に脚注を付ける。 †
数式 †
- 集合の包含関係で等号抜きの記号(横棒に斜線)
\subsetneq, \supsetneq
センタリング・左寄せ・右寄せ †
\begin{center} 【文章・図・表】 \end{center} | センタリング |
\begin{flushleft} 【文章・図・表】 \end{flushleft} | 左寄せ |
\begin{flushright} 【文章・図・表】 \end{flushright} | 右寄せ |
,判颪 †
以下で出力
\maru{1}, \maru{2}
囲み枠 †
- 長文の場合
\usepackage{ascmac}
としてから、
\begin{screen} \end{screen} | 文章などを枠(角円枠)で囲む |
\begin{itembox}[option]{title} \end{itembox} | 角円枠タイトル付き option:c(center),l(left),r(right) [省略可] |
\begin{shadebox} \end{shadebox} | 影付き枠 |
\begin{boxnote} \end{boxnote} | メモ帳風枠 |
- 短くていいとき
\usepackage{fancybox}
の後で、
\fbox{} | 四角い枠 |
\doublebox{} | 2重の枠 |
\ovalbox{} | 丸みのある枠 |
\Ovalbox{} | 丸みのある太枠 |
\shadowbox{} | 影付の枠 |
- 枠と文字の間隔の変更
\setlength{\fboxsep}{【間隔】mm}
または
\fboxsep=【倍数(数字)】\fboxsep
例えば、枠と文字の間隔を2倍にしたい時は、\fboxsep=2\fboxsepとする。
- 枠の横幅の指定
\fbox{\parbox{【横幅】mm}{【文字】}}
注意:文字の長さが指定した横幅よりも長い場合には、指定した横幅で改行される。
- 四角い枠および2重の枠、影付の枠で、線の太さの変更
\fboxrule=【倍数(数字)】\fboxrule
例えば、線の太さを2倍にしたい時は、\fboxrule=2\fboxruleとする。
- 影付の枠で、影の太さの変更
\shadowsize=【倍数(数字)】\shadowsize
例えば、影の太さを2倍にしたい時は、\shadowsize=2\shadowsizeとする。
- 丸みのある枠および丸みのある太枠で、角の丸みの変更
\cornersize{【倍数(数字)】}
注意:デフォルトは、\cornersize{0.5}である。
dvipdfmx がうまくいかない †
dvipdfm を使ってみる。
dvipdfm がうまくいかない †
\AtBeginDvi?{\special{papersize=A4L}} など\specialがないか確認。
これがあるとうまくいかない可能性がある。
dvipdfm でpdfのしおりが文字化けするとき †
プリアンブルに
\usepackage[dvipdfm,bookmarks=true,bookmarksnumbered=true,%
bookmarkstype=toc]{hyperref}
out2uni で .out を処理。→再度コンパイル。→dvipdfm
カウンタの作成 †
としてから
\newcounter{カウンタ名}
\renewcommand{\theカウンタ名}{\kkana{カウンタ名}}
\newcommand{\カウンタ名}{\refstepcounter{カウンタ名}%
\theカウンタ名}
同じ要領で、ひらがなカウンタや漢数字カウンタも
科研費LaTeX †
http://osksn2.hep.sci.osaka-u.ac.jp/~taku/kakenhiLaTeX/
科研費LaTeXのTips †
- 表の字が枠からはみ出る・枠にかかる(明細は「〜_materials.tex」の\KLItemCost?内を、研究費の欄は「〜form_〜.tex」を修正)
- 文字を小さくする \scriptsize
- 行間を狭くする \begin{singlespace}〜\end{singlespace}(要\usepackage{setspace})
- インデントで左右の調整 \begin{indentation}{2mm}{0mm}〜\end{indentation}(要\usepackage{indent})
- dvioutで生成されるPDFを1.4にする(1.5だと申請ではねられることがあるとのこと)には、ニコちゃんマークを押すと出てくるPrintウィンドウのSetupボタンを押して、Execute outer programの「^w」と「-s」の間にでも「-V 4 」と書き込む。
Stataとの連携 †
「outtex.ado」を入れる(Program Files\Stata9\ado\updates\o とかに置く)とTeXのコードを出力してくれる。使い方は回帰などの命令の次の行に「outtex, level detail」と書く。
STATA の結果を LaTeX 形式でエクスポートする方法 http://ill-identified.hatenablog.com/entry/2014/01/12/203540
オンライン・マニュアル類 †
統合環境など †
Word⇔TeX変換 †
その他リンク †