第7章 カルテルと合併

演習問題

1.
(1)
(2)

2.
(1)N-1社がカルテルに従って生産すると予想されるとき、第N社だけがカルテル違反して増産するなら、違反者はqN=1/2単位生産し、違反することによって得られる今期の利潤は1/4-1/(4N)であることを示せ。

全企業がカルテルに従う(財の価格がちょうど独占価格1/2と一致)とき、各企業の生産量は1/(2N)。第N企業の生産量をqNで表すと、他の企業が1/(2N)だけ生産するときの第N企業の利潤は

πN = [1-(N-1)/(2N)-qN] * qN

となる。これを最大化するようなqNを求めると

qN = (N+1)/(4N)

となり(問題文と異なるが気にしないことにしよう)、このときの第N企業の利潤は

πN = (N+1)(N-1)/(16N2)

となる。
問題文が正しければこれが答えとなるはずであるが、その後の式と一致しない。
式や略解を見る限りではこれとカルテルでの利潤との差を求めたいようである。全企業がカルテルに従うときの各企業の利潤は

π = 1/2 * 1/(2N) = 1/(4N)

となるので、その差は

πN - π = (N+1)(N-1)/(16N2) - 1/(4N)

となる。これでも略解とは異なる。そもそも、値下げしたとき「利益は約1/4」なんて略解に書いてる時点でどうかと(計算したらちゃんと出るのに)。

(2)カルテルに違反することによって将来失う利潤の現在価値はδ/{(1-δ)4N}であることを示せ。

そもそも、どんな戦略をとるのか事前に指定されていない((3)ではじめてトリガー戦略だとわかる)ので、将来どうなるかなんてわからん。

と言ってしまっては身も蓋もないので、トリガー戦略(裏切らないときは1/(2N)、裏切ったらone-shotのクールノー・ナッシュ)の時にどうなるか考える。

クールノー・ゲームでの各企業の生産量はqC=1/(N+1)、そのときの利潤は1/(N+1)2である。よって、第N企業がカルテルに違反する(第0期にqNだけ生産し、それ以降はqC)ときの第N企業の第1期以降の利潤の現在価値は

δ/(1-δ) * 1/(N+1)2

また、トリガー戦略に従ったときの第1期以降の利潤の現在価値は

δ/(1-δ) * 1/(4N)

である。従って、この2つの差は

δ/(1-δ) * (N-1)2/4N(N+1)2

(3)


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