総合講座III(経済学) 2008年度 ゲーム理論入門
ゲーム理論とは
ゲーム的状況
- 複数の人が存在する(別に人間でなくともかまわない)
- 人と人との間の相互依存がある(自分がしたことが相手に影響を及ぼすし、逆もあり)
ゲーム的状況の例
- 将棋は「先手」と「後手」の2人がいて、コマを動かしていくと勝ち負けが決まる。
- 1個のケーキを2人で分ける状況。相手が多く食べたら自分の食べる分は減ってしまう。
- 選挙。各候補者の公約によって投票が変化するから、それによって当落が変化する。
ゲーム的状況をモデル化(状況の特徴を捉えて単純化すること)したものが「ゲーム」
ゲームにおいて人々がどう振る舞うか、またその結果何が起こるのかを考えるのがゲーム理論
ゲーム理論の歴史
- 1944 フォン・ノイマンとモルゲンシュテルン 「ゲームの理論と経済行動」(Theory of Games and Economic Behavior)
- 1994 ナッシュ・ハーサニ・ゼルテンがノーベル経済学賞受賞
- 2001 映画「ビューティフル・マインド」 ナッシュの生涯を画いたもの。本を読んだ方がいいかな?
- 2005 オーマン・シェリングがノーベル経済学賞受賞
ゲーム理論の基本的用語
- プレイヤー:ゲームに登場する人(企業・動物などの場合もある)
- 戦略:プレイヤーがゲームで取ることのできる選択肢(行動の計画)
- 利得:プレイヤーの目的を数値化したもの。各プレイヤーはできるだけ自分の利得が大きくなるような戦略を選択する。
- 均衡:ゲームでプレイヤーが(理論上)こうするに違いないと思われる戦略の組合せ。
参考文献
- 中山幹夫『社会的ゲームの理論入門』 勁草書房
- 渡辺隆裕『図解雑学 ゲーム理論』 ナツメ社
- ロス・M・ミラー『実験経済学入門』 日経BP社