費用と便益

経済主体が選択を行う時には「トレードオフ」が存在する。言い換えると、選択には「メリット」と「デメリット」が存在するので両方を考慮して決めなければならないということである。

経済主体が誰かによって言い回しが変わる。

  • メリット:便益、効用、厚生、収入など
  • デメリット:費用(コスト)、不効用など

見える費用と見えない費用

経済学における費用とは、会計的な「目に見える費用」だけではない。

  • 機会費用
    • ある選択をする時には、あきらめなければならないことがどうしても出てくる。例えば、服を買いに行く場合を考えよう。今、3000円持っているとして、この時に3000円のセーターを買おうと思えば他の服(Yシャツ、ジャケット、シャツ、靴下など)を買うことは出来ない。さらに、服を買わずに他のものを買ってもいいかもしれない。これらの選択のうち、自分にとって最善の決定は何かを考え、それとセーターを買うことを比較する。このとき諦めたものの価値が「機会費用」である。経済学では機会費用を考慮して選択がなされる。
  • 埋没費用(サンクコスト)
    • 機会費用は一般に(経済学者以外によって)計測されることは少ない。これとは反対に、誰でもすぐわかる費用で経済学者が「意思決定には必要ない」と考えるものもある。それが「埋没費用(サンクコスト)」である。埋没費用とは過去に既に支払っていて、将来に回収が不可能な費用をさす。例えば大学に入学するためには入学金を支払う必要がある。入学後に何らかの理由で退学しようと思っても、支払った入学金は返還されない。単なる「固定費用」(生産活動に必要な定額の費用)とは異なることに注意。

限界概念

経済学の分析に特に必要なのが「限界(marginal)」という概念である。

  • 限界費用
    • 選択を行う時には何かを行う・行わないだけでなく、どの程度行うか(例:何時間働くか、米を何kg購入・消費するか)が重要であることが多い。このような場合に考慮する必要がある費用は、追加的に消費・生産を行った時にかかる費用の増加分である。これを「限界費用」という。

同様に、追加的に得られる便益である「限界便益」を考えることが出来る。

cf. 平均費用:(生産にかかる総費用)÷(生産量)


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Last-modified: 2020-05-14 (木) 18:20:51 (1441d)

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